股旅物(読み)マタタビモノ

デジタル大辞泉 「股旅物」の意味・読み・例文・類語

またたび‐もの【股旅物】

小説・演劇映画などで、各地を流れ歩く博徒などを主人公にして義理人情世界を描いたもの。昭和初頭から使われるようになった語。

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精選版 日本国語大辞典 「股旅物」の意味・読み・例文・類語

またたび‐もの【股旅物】

〘名〙 博徒などが諸国を歩き回る話に、義理人情をもりこんで作った通俗小説や映画・演劇・浪曲などをいう。
※耳を掻きつつ(1934)〈長谷川伸〉処女上演以来「そのなかに『股旅物』といふ称呼が出来た因の、『股旅草鞋』二幕六十一枚〈略〉その他がある」

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世界大百科事典(旧版)内の股旅物の言及

【瞼の母】より

…その間に,講談,浪曲などでは盛んに脚色口演され,浪曲の三門(みかど)博,伊丹秀子らが十八番とした。生き別れた母を求めて,さすらいの旅に出ていた番場忠太郎(ばんばのちゆうたろう)が,再会した母から,やくざ姿であるがゆえに息子であることを否定され,また旅に出るという,アウトローを描いた股旅(またたび)物の傑作。新派,新国劇,また旅回りの劇団などによっても盛んに演じられ,映画化もされている。…

※「股旅物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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