背の君(読み)セノキミ

デジタル大辞泉 「背の君」の意味・読み・例文・類語

せ‐の‐きみ【背の君/兄の君/夫の君】

せ(兄)」の敬称
「流らふるつま吹く風の寒き夜に我が―はひとりからむ」〈・五九〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の背の君の言及

【背】より

…すなわち,欧米人の多くは子どもを背後にはねのけて,仁王立ちになって危険に直面するが,日本人は老若男女の別なく,子を抱きしめて背を向け,うずくまると。彼はさらにこれを敷衍(ふえん)して,危険に対する日本人の守備姿勢は,背を外部に向け,うつむき,内側を向いて守るという形をとるが,これは精神構造の形象化であること,また,つねに敵を背後に意識し,このため援助を求める際にも背後の保護を期待すると述べて,源義経の鵯越(ひよどりごえ)の例や,男または夫を〈背の君〉と称したことをあげている。本来,会見に後れる意の〈後見〉が,日本では未成年者などの保護や補佐の意味にもっぱら用いられていることも,これと関連があるかも知れない。…

※「背の君」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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