腰当て(読み)コシアテ

デジタル大辞泉 「腰当て」の意味・読み・例文・類語

こし‐あて【腰当て】

すわるときに腰の後ろに当て、姿勢を楽にしたり保温したりするもの。
修験者猟師などが腰につけた敷き皮。長方形毛皮の上端にひもをつけ、後ろ腰に当てて前で結ぶ。引っ敷き。尻皮
近世軍陣の際に、打ち刀を帯に差さないで太刀のように帯びるときに用いる、ひさご形の革。これに緒を通し、打ち刀・脇差を差して、腰に下げる。
えびらを腰につける帯。
和船の中央にあって帆柱を支える最も大きなはり船体の幅や深さの基準となる重要な場所とされる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の腰当ての言及

【しり(尻∥臀)】より

…一般に女性は男性よりも皮下脂肪に富み,とくに乳房と臀部に集中しているが,かつては尻に脂肪蓄積の著しい女性が多かったのかもしれない。ビクトリア朝のころ流行した腰当て(バスルbustle)は,高くくびれた腰の下でコイ・コインの女性にみられる脂臀のような盛上がりを衣装につくっていた。ブラントームがスペイン女性の30の美点の中に太い尻をあげている(《艶婦伝》)のは同じ美意識からであり,西川祐信が《百人美女》で女性の32の美点の一つとして顚(くうてん)臀相(軟らかい丘のような尻)とだけいっているのと対照的である。…

【バッスル】より

…女性のスカートの後ろ腰を大きくはりだすために,その下に着用した腰当てで,フランスではトゥールニュールtournureと称した。バロック末期,ロココ末期に流行したキュ・ド・パリcul de Paris(パリのお尻)と呼ばれる腰当てもこの系統に属するが,その形はモードの流れによって変化した。…

※「腰当て」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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