腹鼓(読み)ハラツヅミ

デジタル大辞泉 「腹鼓」の意味・読み・例文・類語

はら‐つづみ【腹鼓】

《「はらづつみ」とも》
腹を鼓がわりにして打ち鳴らすこと。「たぬき腹鼓
腹一杯食べて満足し、腹をたたくこと。
《「十八史略五帝の「鼓腹撃壌こふくげきじょう」の故事から》天下太平衣食が足り万民が生活を楽しむことをいう。鼓腹

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精選版 日本国語大辞典 「腹鼓」の意味・読み・例文・類語

はら‐つづみ【腹鼓】

〘名〙 (「はらづつみ」とも)
① (堯の徳をたたえてはらつづみをうったという「帝王世紀」に見える鼓腹撃壌(こふくげきじょう)の故事から) 腹いっぱい食べて腹をつづみのように打ち鳴らすこと。天下がよく治まり、食が足りて安楽なさまをいう。鼓腹(こふく)
土左(935頃)承平五年一月七日「飽き満ちて、船子どもははらつづみをうちて」
② 狸が腹を打ちならすこと。狸は月夜などに鼓の音を真似て腹を打つという。
俳諧新撰犬筑波集(1532頃)雑「下手さるがくに似たるばけ物 拍子にもあはぬ狸のはらづつみ」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「腹鼓」の意味・わかりやすい解説

腹鼓
はらつづみ

(1) 誤って「はらづつみ」ともいう。腹いっぱい食べて腹を鼓のように打つことから,太平で,食が足りて,民心が安定している様子をいう。堯の徳をたたえて腹鼓を打ったという『帝王世紀』にみられる「鼓腹撃壌」の故事に由来する。 (2) 俗に日本昔話にみられるタヌキの腹鼓をさす。

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