臥竜(読み)ガリョウ

デジタル大辞泉 「臥竜」の意味・読み・例文・類語

が‐りょう〔グワ‐〕【×竜】

してうずくまっている竜。
《「蜀志」諸葛亮伝から。天にも昇る勢い能力をもちながら、じっと横になって寝ている竜に、しょく諸葛亮しょかつりょうをたとえたもの》すぐれた能力をもちながら、世に知られていない人物。「臥竜鳳雛ほうすう

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故事成語を知る辞典 「臥竜」の解説

臥竜

すぐれた能力をもちながら、世に知られていない人物のたとえ。

[使用例] そなたが、城をまもり国を樹立するには、臥竜をさがし出さずばなるまい。数百年に一度出るか出ないような臥竜をな[柴田錬三郎*戦国旋風記|1958]

[由来] 「三国志しょく書―しょかつりょう伝」のエピソードから。三世紀初め、放浪の暮らしを送っていた豪族りゅうは、有能な補佐役を探し求めていました。そんなとき、じょしょという賢者が、「諸葛孔明は、臥竜なり(諸葛孔明という人物は、水底に隠れ臥しながら、天に昇る機会をうかがっている竜のような人材です)」と言って、諸葛亮(通称は孔明)と会うように勧めます。そこで劉備は、「三顧の礼を尽くして諸葛亮を補佐役に迎えます。彼の「天下三分の計に従った劉備は、飛躍を遂げ、蜀王朝を開くことになったのでした。

[解説] 「がりゅう」とも読みます。

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普及版 字通 「臥竜」の読み・字形・画数・意味

【臥竜】が(ぐわ)りよう

英傑の人がまだ世に出ないときをたとえていう。〔三国志、蜀、諸亮伝〕徐庶~先(劉備)に謂ひて曰く、は臥なり。將軍、豈に之れを見んことを願ふかと。

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