致知(読み)ちち

精選版 日本国語大辞典 「致知」の意味・読み・例文・類語

ち‐ち【致知】

〘名〙 (「大学」の「致知在物」から) 人間の発展窮極の目的としての理想的な政治にいたる段階の一つ。格物・致知・誠意正心修身斉家・治国・平天下の順の第二。朱子によれば、知識極限まで広めること。王陽明によれば、自然な心・本来的な心の機能を徹底的にはたらかせること。
翁問答(1650)跋「読去て、滴血の実なく、致知(チヂ)の功をろそかならば、却て先師のおそれし弊に陥んか」 〔伝習録‐中・答顧東橋書〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「致知」の意味・読み・例文・類語

ち‐ち【致知】

朱子学で、知識をきわめて物事道理に通じること。
陽明学で、良知最大限に発動すること。→格物致知かくぶつちち

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「致知」の読み・字形・画数・意味

【致知】ちち

知をおし極める。〔大学〕其の心を正しくせんと欲するは、先づ其のにす。其のにせんと欲するは、先づ其の知を致す。知を致すは物に格(いた)るに在り。

字通「致」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

デジタル大辞泉プラス 「致知」の解説

致知

株式会社致知(ちち)出版社が発行する総合月刊誌。人間の生き方に関する情報紹介。書店販売なし。毎月発売。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android