般舟院(読み)はんじゅういん

精選版 日本国語大辞典 「般舟院」の意味・読み・例文・類語

はんじゅう‐いん ハンジウヰン【般舟院】

[一] (「はんじゅいん」とも) 京都市上京区般舟(はんしゅう)院前町にある天台宗の寺、般舟三昧院(はんじゅざんまいいん)略称。山号は指月山。文明年間(一四六九‐八七後土御門天皇伏見指月里に創建開山は恵篤上人善空。文祿四年(一五九五)現在地に移る。

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日本歴史地名大系 「般舟院」の解説

般舟院
はんじゆういん

[現在地名]上京区般舟院前町

指月山般舟三昧院と号し、天台宗。本尊阿弥陀如来。文禄四年(一五九五)豊臣秀吉伏見ふしみ(現京都市伏見区)の城下町建設で伏見指月しづき里から移転した。草創について「般舟三昧院記」は、伏見の橘俊綱居宅が離宮となった伏見殿に後土御門天皇幼時住し、即位後ここで二尊にそん(現京都市右京区)善空に菩薩大戒をうけて仏閣を建立し、勅願寺としたことによると記す。「御湯殿上日記」文明一一年(一四七九)八月四日条に朝廷が当院建立のため地引事始めを行ったとあり、同一八年一〇月二五日条には上棟の記事がみえ、「実隆公記」延徳元年(一四八九)一二月二三日条に後土御門天皇の寿像供養が記される。当初は天台・真言・律・禅(浄土ともいう)の四宗兼学の道場で(雍州府志)、禁裏内道場に擬せられたという(山城名跡巡行志)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「般舟院」の意味・わかりやすい解説

般舟院
はんじゅいん

般舟三昧院」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の般舟院の言及

【般舟三昧院】より

…京都市上京区にある天台宗の寺。指月山と号し,通称は般舟(はんじゆう)院。皇室由緒寺院で,もとは伏見にあり,後土御門天皇が離宮の伏見殿を勅願寺に改めて1479年(文明11)に開創された。…

※「般舟院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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