船腹(読み)ふなばら

精選版 日本国語大辞典 「船腹」の意味・読み・例文・類語

ふな‐ばら【船腹】

〘名〙
船体の中央付近の舷側部。
古事記(712)中「船腹(ふなはら)乾さず、(さをかぢ)乾さず」
※松前沖ノ口御番所取扱并御収納取立方手続書(19C前)「図合船、右同断〈略〉但、船腹六尺より七尺迄を云」
③ =ふなばらそう(舟腹草)〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
植物すずさいこ(鈴柴胡)」の異名。〔広益地錦抄(1719)〕

せん‐ぷく【船腹】

〘名〙
① 船のはら。ふなばら。
米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉四「船腹を左右より柱にて支持し」 〔宋書‐沈攸之伝〕
② 船の甲板の下の部分空間。船の貨物を積みこむ場所。一般にその能力容積または重量トン数で表わす。
日本外史(1827)二「二人急匿頼朝于船腹
船舶。特にその量を表わす時に用いる。
※内航海運組合法(1957)八条「船腹の調整

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デジタル大辞泉 「船腹」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぷく【船腹】

船の胴体にあたる部分。「船腹に穴があく」
船の、貨物を積み込む部分。また、その積載量。「船腹250トン」
輸送力としての船舶。多く、その数を表すときに用いる。「船腹が不足する」「船腹数」

ふな‐ばら【船腹】

せんぷく(船腹)」に同じ。

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