色彩間苅豆(読み)いろもようちょっとかりまめ

精選版 日本国語大辞典 「色彩間苅豆」の意味・読み・例文・類語

いろもようちょっとかりまめ いろモヤウ‥【色彩間苅豆】

歌舞伎所作事。清元。二世松井幸三作詞。初世清元斎兵衛作曲。文政六年(一八二三江戸森田座初演。「法懸松成田利剣(けさかけまつなりたのりけん)」の二番目序幕。与右衛門と情人腰元(かさね)との道行通称「累(かさね)」。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「色彩間苅豆」の意味・わかりやすい解説

色彩間苅豆
いろもようちょっとかりまめ

歌舞伎(かぶき)舞踊。清元。1幕。通称「かさね」。松井幸三作詞、初世清元斎兵衛作曲。1823年(文政6)6月江戸・森田座初演の4世鶴屋南北(つるやなんぼく)作『法懸松成田利剣(けさかけまつなりたのりけん)』の二番目序幕で、3世尾上(おのえ)菊五郎のかさね、7世市川団十郎の与右衛門(よえもん)によって初演。百姓与右衛門、実は浪人久保田金五郎は腰元かさねと心中するつもりで木下川(きねがわ)堤までくると、かつてかさねの母と通じ、その夫を殺した罪のむくいで、かさねの顔が醜く変わる。因果におびえた与右衛門は、鎌(かま)を振るってかさねを殺す。原作は累(かさね)伝説に取材した南北得意の怪談狂言だが、上演が絶えるとともに、序幕の道行場面も曲だけが残り、振りは中絶していたのを、1920年(大正9)6世尾上梅幸のかさね、15世市村羽左衛門の与右衛門で復活してからは大いに流行するようになった。清元が名曲で、振付けも前半は優艶(ゆうえん)、後半は悽愴(せいそう)と変化に富んだ作品である。

[松井俊諭]

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「色彩間苅豆」の解説

色彩間苅豆
〔清元〕
いろもよう ちょっとかりまめ

歌舞伎・浄瑠璃外題
作者
松井幸三(2代)
演者
清元延寿太夫(1代)
初演
文政6.6(江戸・森田座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「色彩間苅豆」の意味・わかりやすい解説

色彩間苅豆 (いろもようちょっとかりまめ)

(かさね)

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