色衣(読み)いろぎぬ

精選版 日本国語大辞典 「色衣」の意味・読み・例文・類語

いろ‐ぎぬ【色衣】

〘名〙 種々の色に染めた衣。美しい衣。「つま」の序としても用いられる。いろごろも。
※謡曲・班女(1435頃)「取る袖も三重襲(みえがさ)ね、その色衣の、夫(つま)予言(かねこと)
読本椿説弓張月(1807‐11)残「毎舟(ふねごと)に鼓を設け、綵衣(イロギヌ)したる童子、これを撃ちて節をなせば」

しき‐え【色衣】

〘名〙 (「え」は「衣」の呉音) 墨染めの衣以外の法衣。紫・緋・黄・青などの色ごろも。位の高い僧が着る。
浮世草子・昼夜用心記(1707)二「衣屋にて色衣(シキヱ)、補羅、架裟三口、高九百目余、来る七日までに出来る約束して」

いろ‐ごろも【色衣】

〘名〙 色彩の美しい衣。美しい着物。いろぎぬ。
※類従本賀茂女集(10C後)「紅のはつはな染の色ころもきつつみれどもあかぬいろかな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「色衣」の意味・読み・例文・類語

しき‐え【色衣】

墨染めの衣以外の法衣。紫・緋・黄・青などの色があり、高位の僧が着る。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android