色鍋島(読み)イロナベシマ

デジタル大辞泉 「色鍋島」の意味・読み・例文・類語

いろ‐なべしま【色鍋島】

肥前鍋島藩の藩窯大川内窯で生産された色絵磁器江戸時代磁器の中で最も精巧を極め、今日まで伝承されている。→鍋島焼

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精選版 日本国語大辞典 「色鍋島」の意味・読み・例文・類語

いろ‐なべしま【色鍋島】

〘名〙 鍋島焼のなかで、赤、緑、黄のあざやかに彩色したもの。皿がおもで、端正な形、広く高い高台内面の華麗な色絵、高台の櫛歯紋(くしばもん)などを特徴とする。色絵鍋島

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デジタル大辞泉プラス 「色鍋島」の解説

色鍋島

有田焼鍋島様式の磁器の一種。同様式の主流で、藩政時代には主に献上用、贈答用として製造された。藍色呉須下絵をつけた器を本焼した後、赤・黄・緑の三色上絵をつける。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「色鍋島」の意味・わかりやすい解説

色鍋島
いろなべしま

鍋島焼」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の色鍋島の言及

【陶磁器】より

…当初は李朝風の素朴な染付磁器であったが,寛永末年から正保年間(1640年代)にかけて,明末の染付,赤絵の影響を受け,酒井田柿右衛門によって赤絵の焼造が始められると,有田の窯業は急速な成長をみた。有田における磁器焼造に着目した鍋島藩はすでに1628年(寛永5),有田岩谷川内に藩窯を設け,御用品の焼造を行っていたが,柿右衛門の赤絵磁器が始まると,その技法を用いて色鍋島と呼ばれる精巧な色絵磁器を焼かせるようになり(鍋島焼),有田磁器における伊万里,柿右衛門,鍋島の3様式の確立をみた。以後,江戸時代を通じて有田磁器は国内市場の大半を独占し,さらに大量の海外輸出によって発展を遂げ,日本窯業の中心的な位置を占めるにいたった。…

【鍋島焼】より

…大半は皿で占められ,径をさだめ,最上質の材料をつかって色絵,染付,青磁など各種の磁器をつくった。とくに色絵は色鍋島とよばれて声価が高い。元禄期(1688‐1704)の製品が最も水準が高く,しだいに作風はおとろえてゆき,1871年(明治4)に民間に委譲された。…

※「色鍋島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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