芦刈神事(読み)あしかりしんじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「芦刈神事」の意味・わかりやすい解説

芦刈神事
あしかりしんじ

愛知県津島市の津島神社の旧暦6月14、15日を中心に前後約3か月にわたって行われる神事。6月1日に日光川で神葭(みよし)刈り取り場の選定をし、11日夜の明けぬうちに神葭刈り取りを行う。刈り取った葭を束ねてオミヨシをつくる。このオミヨシに穢(けがれ)をつけて川に流す疫病送りが神事の中心である。神葭放流の神事が行われる16日の夜から7日間は鳴り物を禁じ、炉火も点じない。町中が宵から物忌(ものいみ)のような状態となる。16日夜半の神葭放流神事は秘儀となっており、一般の見学は許されない。17日に神葭着岸祭、23、24日に神葭祭、そして8月29日の神葭納の儀をもって幕を閉じる。

[佐々木勝]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「芦刈神事」の意味・わかりやすい解説

芦刈神事
あしかりしんじ

愛知県津島神社津島祭の中心神事で「みよしかり」の神事という。神葭 (みよし) は水草で,これを刈取り束ね神の憑代 (よりしろ) とする。他神社にも同様の神事がある。

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