花をやる(読み)ハナヲヤル

デジタル大辞泉 「花をやる」の意味・読み・例文・類語

はなをや・る

華やかに装う。
細眉振袖着て、―・ってゐらるる」〈浮・禁短気・三〉
風流を尽くす。華美を極める。
「ここの都に―・って春を豊かに暮らされ」〈浮・永代蔵・一〉
人気を博する。
評判にのって、たんと―・りぬれば」〈ひとりね・下〉

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精選版 日本国語大辞典 「花をやる」の意味・読み・例文・類語

はな【花】 を やる

① はなやかなさまをする。華美なよそおいをする。着飾る。
※俳諧・犬子集(1633)二「年々に花をやるなり姥桜親重〉」
② 豪勢な遊びをする。豪奢生活をする。楽しいこと、特に色事をする。
浮世草子日本永代蔵(1688)一「爰の都に花をやって、春をゆたかに暮され」
③ 世にもてはやされる。人気を集める。
※三体詩幻雲抄(1527)「世間正体なる物はそばに成て横出が執権柄也。君子はそばへ成て小人が花をやる也」

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