花会式(読み)はなえしき

世界大百科事典(旧版)内の花会式の言及

【悔過作法】より

…悔過作法のある修正会・修二会では,須弥壇に餅や花をにぎやかに飾ったり,上堂の際の松明(たいまつ)を大がかりに作ったりすることがしばしば見られ,独特の雰囲気がある。そのために,東大寺の修二会をさす〈お松明〉〈お水取り〉,薬師寺の修二会をさす〈花会式(はなえしき)〉など,異称で有名なものがある。【横道 万里雄】。…

【修二会】より

…なお現在では薪能は修二会とはベつに,5月に催される。 薬師寺の修二会は花会式(はなえしき)として知られるとおり,10種12瓶の美麗な造花をもって薬師如来の仏前を荘厳し,7日間にわたって行う悔過法要で,その創始は1107年(嘉承2)と伝える。現在は3月30日から7日間で,結願の4月5日には鬼追いの儀式がある。…

【薬師寺】より

…寺の運営は当初は三綱により,のち別当職が設けられ,寺内には華厳宗,三論宗,法相宗,律宗のほか平安時代には真言宗が新たに加わり,9世紀には5宗兼学の大寺で,仲継,壱演,平智,長朗,義叡や11世紀には隆経のような偉才を輩出した。平安時代には最勝会のほか,恵達(854‐881)によって始められた万灯会があり,宇多法皇も会料を施入したがともに中絶し,年中行事としては,現在3月30日から7日間金堂諸仏を造花で飾って行われる花会式(はなえしき)がある。1107年(嘉承2)堀河天皇が皇后の病気全快を薬師如来に祈願し,造花12瓶などを奉納したのに始まり,薬師悔過(けか)の作法により今に伝えられている。…

※「花会式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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