花実(読み)カジツ

デジタル大辞泉 「花実」の意味・読み・例文・類語

か‐じつ〔クワ‐〕【花実】

花と実。
歌論用語で、外観実質表現内容
中比なかごろ古今の時、―共に備はりて」〈無名抄

はな‐み【花実】

花と実。
名とじつ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「花実」の意味・読み・例文・類語

はな‐み【花実】

〘名〙
① 花と実。
書紀(720)天智元年一二月(北野本訓)「華実(ハナミ)の毛(くにつもの)は則ち三韓(みつのからくに)の上腴(よきもの)なり」
② 転じて、名と実(じつ)名利実益名実(めいじつ)。また、花が咲き実を結ぶ意で、繁栄する、栄えること。
浄瑠璃・傾城島原蛙合戦(1719)三「頭の雪に埋れ木の、いつの花実(はなミ)とながらへて」

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普及版 字通 「花実」の読み・字形・画数・意味

【花実】かじつ

花と実。

字通「花」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の花実の言及

【虚実】より

… 日本では主として近世の俳諧や演劇の方面で用いられ,その芸術観,文学本質論,表現論等を記述する場合の重要概念となっている。表現論としての虚実論は,歌学歌論における花実論と類似した点があり,一部その伝統を受け継いでいる。歌論でいう〈花〉は,外面的修飾や理想化されたイメージを意味し,〈実〉は内面的真情やありのままの事実を意味するが,その究極的理想は花実相兼である。…

※「花実」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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