花月巻(読み)カゲツマキ

デジタル大辞泉 「花月巻」の意味・読み・例文・類語

かげつ‐まき〔クワゲツ‐〕【花月巻(き)】

洋式束髪の一。もとどりを低くとってひねり上げ、まげをひさしのように前に出した髪形。明治20年代、東京新橋の料理屋花月」の女主人が始めたといわれる。→束髪そくはつ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「花月巻」の意味・読み・例文・類語

かげつ‐まき クヮゲツ‥【花月巻】

〘名〙 (東京新橋の料理店「花月」の女将が始めたところからいう) 明治時代婦人の束髪の一種。髻(もとどり)を低くし、髷(まげ)を出した結い方。
日本‐明治三八年(1905)二月四日「昨年春ごろより専ら流行したる下田歌子形と称する花月巻」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の花月巻の言及

【髪形】より

…このイギリス巻やマーガレットによって,初めて〈髪を編む〉という技法が日本に紹介され,鬢,髷,髱で構成された従来の髪形が変化していくことになった。明治期を代表する髪形には,花月巻,揚巻(あげまき),夜会巻,庇髪(ひさしがみ),S巻や,日露戦争の激戦地にちなむ庇髪の一種の二百三高地髷がある。大正期にかけて流行する七・三女優髷は,これまでの左右均整形を脱した新しい行き方を示し,アイロン・ウェーブ応用の,耳隠しスタイルに展開していった。…

※「花月巻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android