花笠音頭(読み)はながさおんど

精選版 日本国語大辞典 「花笠音頭」の意味・読み・例文・類語

はながさ‐おんど【花笠音頭】

〘名〙 山形県民謡源流蔵王のふもとの「櫓胴搗(やぐらどうづ)き歌」で、昭和一〇年(一九三五)頃有海桃舟によって編曲され、それが毎年八月行なわれる花笠祭で歌われて有名になった。

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デジタル大辞泉 「花笠音頭」の意味・読み・例文・類語

はながさ‐おんど【花笠音頭】

山形県の民謡。昭和13年(1938)ごろ、有海桃洀とうしゅう櫓地搗やぐらじつき歌に手を加えて作ったもの。8月5~7日の山形市の花笠祭で歌い踊られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「花笠音頭」の意味・わかりやすい解説

花笠音頭
はながさおんど

山形県山形市の民謡。同地方で酒盛り唄(うた)として歌われてきたもので、その源流は同地方の『櫓胴搗(やぐらどうづ)き唄』である。1935年(昭和10)ごろ山形市南館の有海桃洀(とうしゅう)が、弟子の伊藤桃華(山形市成沢)の持ち込んできた『櫓胴搗き唄』を元に、下の句の節を整え、門人の堀江友治が伴奏を、同じく弟子の三沢新次郎が踊りの振をつけた。1950年(昭和25)に山形市役所主催の民謡大会において、有海側はじみな芸風の桜井米次郎が歌ったのに対し、東根市の斎藤桃青(とうせい)側ははでな結城(ゆうき)誠一で競ったところ、後者が優勝。以後、結城の今日の節回しの唄が広まり始め、そして毎年8月5日から3日間の花笠まつりが「東北四大祭り」の一つとなってから、日本中に広まった。

竹内 勉]


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世界大百科事典(旧版)内の花笠音頭の言及

【尾花沢[市]】より

…明治以降は奥羽本線からはずれたが,国道13号線(羽州街道)が通る北村山地方の商業中心地となっている。長根山丘陵の東麓にある徳良湖(灌漑用人工湖)付近は《花笠音頭》の発祥の地といわれる。主産業は水稲を主とする農業で,スイカの特産地。…

※「花笠音頭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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