苛苛(読み)いらいらしい

精選版 日本国語大辞典 「苛苛」の意味・読み・例文・類語

いらいら‐し・い【苛苛】

〘形口〙 いらいらし 〘形シク〙 (「いらいら」が形容詞化したもの) 気がせくさま。もどかしくじれったい。心がいらだち、じりじりしている。また、人の性格が、いらだちやすく、せっかちである。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
十訓抄(1252)七「但いまだ来たらざらん報を、いらいらしくねがひ求めて」
日葡辞書(1603‐04)「Irairaxij(イライラシイ) ヒト

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デジタル大辞泉 「苛苛」の意味・読み・例文・類語

いら‐いら【苛】

[副](スル)
思いどおりにならなかったり不快なことがあったりして、神経が高ぶるさま。いらだたしいさま。「連絡がとれず、苛苛する」
陽光などが強く照りつけるさま。じりじり。
「―と畳のはしへ射し入っている日影を見つめて」〈三重吉・桑の実〉
とげなどが皮膚に刺さる感じを表す。ちくちく。「のどが苛苛する」
とげに手を触れて見ると、―と指をさす」〈漱石草枕
[名]神経が高ぶって、落ち着きを失っている状態。「苛苛がつのる」
アクセントライラ、はイライラ
[類語]かりかりじりじりやきもきむしゃくしゃむずむずうずうず苛立つじれる苛つく業を煮やす痺れを切らす歯痒いじれったいもどかしい辛気臭い苛立たしいまだるっこいまどろっこい躍起隔靴掻痒荒れる荒らすすさむすさぶ焦慮苛立ち焦燥焦るせく急き込む気が急く逸るテンパる焦心尖る手ぬるい生ぬるいのろ臭い間怠まだる間怠まだるこしい煮え切らないうやむやあやふや漠然おぼろげ曖昧どっちつかず要領を得ないぬらりくらりぬらくらのらりくらりのらくらぼやかす無節操洞ヶ峠言を左右にする言葉を濁す小心弱気引っ込み思案気弱内弁慶陰弁慶臆病大人しいこわがり内気怯懦きょうだ怯弱きょうじゃく意気地なし小胆小心翼翼弱腰薄弱惰弱柔弱軟弱優柔不断柔いやわ弱弱しい女女しい弱音を吐く音を上げる悲鳴を上げる気が弱い腰が弱い肝が小さい肝っ玉が小さい

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