精選版 日本国語大辞典 「若干・幾許」の意味・読み・例文・類語
そこば‐く【若干・幾許】
〘副〙 (副詞「そこば」に副詞語尾「く」の付いたもの。名詞的に用いられる場合もある)
① 数量などを明らかにしないで、おおよそのところをいう語。いくらか。いくつか。
※四分律行事鈔平安初期点(850頃)「爾許(ソコハク)」
② 数量の多いさま、程度のはなはだしいさまを表わす語。多く。たくさん。はなはだ。たいそう。
※伊勢物語(10C前)七七「そこばくの捧げ物を木の枝につけて」
※源氏(1001‐14頃)行幸「そこばく挑みつくし給へる人の、御かたち・有様を見給ふに」
そくば‐く【若干・幾許】
〘副〙 (名詞的に用いられる場合もある) =そこばく(若干)
※書紀(720)欽明即位前(寛文版訓)「天国排開広庭皇子、即天皇位(あまつひつき)しろしめす。時年(みとし)若干(ソクハク)」
そこば‐こ【若干・幾許】
〘副〙 「そこばく(若干)」の変化した語。〔大般若経字抄(1032)〕
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