苦役(読み)くえき

精選版 日本国語大辞典 「苦役」の意味・読み・例文・類語

く‐えき【苦役】

〘名〙
① (━する) 苦しい労役。つらい労働。また、苦しい肉体労働を人にさせたり、自分でしたりすること。
小学読本(1874)〈榊原那珂稲垣〉五「黒人を買ひ取り奴として生涯苦役する事也しを」 〔史記‐楚世家〕
② 定役がある自由刑刑務所で働くこと。懲役徒刑(ずけい)
※妾の半生涯(1904)〈福田英子〉七「妾は苦役(クエキ)一年にして賞標四個を与へられ、今一個を得て仮出獄恩典あらんとせる」
③ 旧陸車の懲罰の一つ。兵営内に居住する兵士に科すもので、営倉入りにかえ、一日以上六〇日以内の期間、勤務や演習などのほかは兵営から外出することを禁じ、兵営内の雑役をさせること。〔陸軍懲罰令(明治四一年)(1908)〕

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デジタル大辞泉 「苦役」の意味・読み・例文・類語

く‐えき【苦役】

つらく苦しい労働。「苦役を課せられる」
懲役のこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「苦役」の読み・字形・画数・意味

【苦役】くえき

強制的になされる困難な労働。〔史記、楚世家〕十二年春、楚の靈王、乾谿に樂しみて、去ること能はず。國人役す。

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