英太郎(読み)はなぶさ たろう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「英太郎」の解説

英太郎 はなぶさ-たろう

1885-1972 明治-昭和時代の舞台俳優。
明治18年11月19日生まれ。35年成美(せいび)団の秋月桂太郎(けいたろう)の門下となり,初代英太郎を名のる。新派ひとすじの脇役の女方として活躍。当たり役は「遊女夕霧」の円玉女房,「明治一代女」の秀吉(ひできち)など。昭和47年4月3日死去。86歳。京都出身。大阪高商卒。本名は上田英太郎。俳名は寸魚。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の英太郎の言及

【新派】より

…他の各座もしばらく雌伏期にあったが,1902年になり,歌舞伎界で団菊左の名優があいついで没すると,〈新派〉は一挙に全盛期をむかえることになった。04年から明治末まで数年間,《想夫恋》《高野聖》《乳姉妹(ちきようだい)》《己が罪》《俠艶録(きようえんろく)》《通夜物語》《婦系図》など,尾崎紅葉,泉鏡花,菊池幽芳,渡辺霞亭らの新聞小説の劇化と,畠山古瓶(こへい),花房柳外,田口掬汀(きくてい),小栗風葉,柳川春葉,小島孤舟,佐藤紅緑らの作者が脚本を書き,俳優としては井上正夫,福島清,村田正雄,山崎長之輔,英太郎,木下吉之助,山田九州男,藤村秀夫らが輩出した。全盛期には松竹によって〈本郷座〉でしばしば新派大合同公演がもたれ,そこは〈新派のメッカ〉といわれた。…

※「英太郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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