草千里ヶ浜(読み)クサセンリガハマ

デジタル大辞泉 「草千里ヶ浜」の意味・読み・例文・類語

くさせんり‐が‐はま【草千里ヶ浜】

草千里

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「草千里ヶ浜」の意味・わかりやすい解説

草千里ヶ浜
くさせんりがはま

熊本県北東部、阿蘇火山(あそかざん)の中央火口丘を構成する山々の一つ、烏帽子岳(えぼしだけ)(1337メートル)の北斜面に側火山として活動した千里ヶ浜火山の火口跡。標高1140メートル、直径約1キロメートルの広く浅い二重の火口跡には、中央の小高い丘を挟んでほぼ東西に対する窪地(くぼち)があり、雨水のたまった窪地の中心を除けば、全域草地となっている。また、千里ヶ浜火山の流した溶岩火口縁の西に広くみられ、阿蘇中央火口丘群のなかではもっとも酸性の強い、ガラス質に富む「黒曜岩」とよばれている。火口縁の北には阿蘇登山道路が通っており、四季を通じて阿蘇の雄大な自然景観に親しめる。さらに、草で覆われた火口跡は牛馬の放牧場になっている。

[山口守人]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「草千里ヶ浜」の意味・わかりやすい解説

草千里ヶ浜
くさせんりがはま

熊本県北東部,阿蘇山中央火口丘の烏帽子岳北斜面にある火口跡の草地。直径約 1kmの皿形の窪地で,周囲は低い火口壁に囲まれる。標高 1140m。豊水期には一部湖水化し,冬季にはスキー場,スケート場として利用される。春から秋にかけてはふもとの阿蘇市南阿蘇村の入会放牧地で,阿蘇赤牛 (肉牛) などの放牧がみられる。

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世界大百科事典(旧版)内の草千里ヶ浜の言及

【阿蘇山】より

…南郷谷は南阿蘇有料道路で阿蘇山上と結ばれているが,観光の面では南郷谷側は阿蘇谷側と比べて裏通り的な性格をもつ。
[千里ヶ浜]
 草千里ヶ浜,草千里ともいう。阿蘇山西部の烏帽子岳北側中腹に側火山の形で付随している二重火口。…

※「草千里ヶ浜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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