草束(読み)くさたばね

精選版 日本国語大辞典 「草束」の意味・読み・例文・類語

くさ‐たばね【草束】

〘名〙 (「草」は略式の意で、無雑作に髪をたばねること)
① 江戸時代、京都で流行した女性の髪形の一つ。享和(一八〇一‐〇四)頃祇園遊女の間で流行したもので、島田髷(まげ)にしんを入れず、ばらりとしたもの。簡素に結った島田髷。島田くずし。
随筆羇旅漫録(1802)中「京ぎおんのしまだ、あぶらをかけずくさたばねなり」
② 髪形の一つ。女性が油をつけないで、飾りなしのたばね髪にしたもの。多く、忌中などの時に結う。精進髷(しょうじんまげ)
※雑俳・柳多留‐六七(1815)「仕合な嫁はくるくる草たばね」
③ かやつり草などを束ねて作った人形。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)二「草たばねのあねさま」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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