くさ‐ぶか・い【草深】
〘形口〙 くさぶか・し 〘形ク〙 (「くさふかい」とも)
① 草がふかくおい茂っている。
※
多武峰少将物語(10C中)「くさふかき山路をわけてとふ人をあはれと思へどあとふりにけり」
②
都会から遠く離れた
田舎の辺鄙
(へんぴ)なさまをいう。ひなびている。
※
説経節・説経苅萱(1631)上「それがしはくさふかきをんごくのものなるが」
くさ‐ぶか【草深】
〘名〙 (形動) 草が深く茂っているさま。また、そのところ。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
草深
くさぶか
[現在地名]穂高町大字西穂高 草深
川久保沢の左岸、栗尾沢堰に沿って発達した村落。文献上の初見は、嘉暦四年(一三二九)三月諏訪社上社の五月会御射山などの頭役の結番を定め、同社の造営所役を課した二文書で、前者には「六番五月会分(中略)流鏑馬、赤木郷赤木太郎入道跡、付草深・並柳両郷地頭等」(「鎌倉幕府下知状案」守矢文書)とあり、後者には府中の条に「玉垣一間 草深」とある。明応一〇年(一五〇一)の三宮穂高社御造宮定日記(穂高神社蔵)によれば、草深は他の数ヵ村とともに大宮の造宮をしており、猪鹿牧は神戸(現北安曇郡松川村)・多々井(現堀金村)とともに御柱一本を負担している。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報