荘蹻(読み)そうきょう(英語表記)Zhuāng Qiāo

改訂新版 世界大百科事典 「荘蹻」の意味・わかりやすい解説

荘蹻 (そうきょう)
Zhuāng Qiāo

中国,戦国楚の伝説英雄。荘王の子孫という。威王在位,前339-前329)のとき,兵を率いて長江揚子江)をさかのぼり,巴・蜀・黔中(けんちゆう)(四川省)から滇池てんち)(雲南省昆明市付近)に至る地を楚の勢力下にいれた。ところが,ほどなく秦が南下して巴・蜀・黔中を奪ったために帰路を断たれ,そのまま滇の地で王になったという。しかし威王の時代と秦の侵攻とでは50年近い時差があり,伝説の域を出ない。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「荘蹻」の意味・わかりやすい解説

荘蹻
そうきょう
Zhuang Qiao; Chuang Ch`iao

中国,戦国時代武将。荘豪ともいう。楚の頃襄王 20 (前 279) 年,四川貴州,雲南方面を平定したが,まもなくが四川方面を攻略したため帰国できなくなり,雲南の 滇 (てん) 池 (昆明) で王となったという伝説がある。

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世界大百科事典(旧版)内の荘蹻の言及

【雲南[省]】より

…雲南はもともと少数民族の地であった。《史記》や《漢書》などでは,漢族は前330年楚の威王の派遣した荘蹻(そうきよう)が滇池付近を制圧したとき数千人入ったことが記されている。ただ,この時期や荘蹻の身分については検討の余地がある。…

※「荘蹻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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