菊岡如幻(読み)きくおか・にょげん

朝日日本歴史人物事典 「菊岡如幻」の解説

菊岡如幻

没年元禄16.5.7(1703.6.20)
生年:寛永2(1625)
江戸前期の国学者。名は行宣,別号を随世軒という。伊賀国(三重県)上野福居町の豪商久米屋菊岡市左衛門行正の子。北村季吟師事著書には,郷土史の『伊水温故』4巻(1687)や『伊乱記』のほかに,伊賀地方の民話を集めた教訓書『柴栗草子』も知られ,最近,伊賀越敵討物の『殺法転輪記』(1678成)を綴った如幻手法と影響について詳細な研究が進められている。<参考文献>『三重先見伝』『参考伊乱記』,上野典子「伊賀越敵討物『殺法転輪記』の転成」(『近世文芸』47号)

(ロバート・キャンベル)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「菊岡如幻」の解説

菊岡如幻 きくおか-にょげん

1625-1703 江戸時代前期の国学者。
寛永2年生まれ。生家は伊賀(いが)(三重県)上野の豪商久米屋。北村季吟(きぎん)について国学,和歌をまなぶ。百科事典「世諺一統(せげんいっとう)」,郷土史「伊水温故」,教訓書「柴栗草紙」,伊賀越(いがごえ)敵討(あだうち)物「殺法転輪記」などの著作がある。元禄(げんろく)16年5月7日死去。79歳。名は行宣。別号に随世軒。

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