萩尾望都(読み)ハギオモト

デジタル大辞泉 「萩尾望都」の意味・読み・例文・類語

はぎお‐もと〔はぎを‐〕【萩尾望都】

[1949~ ]漫画家福岡の生まれ。少女漫画地位を高め、後進にも多大な影響を与えた第一人者。繊細なタッチと詩的なストーリー展開、巧みな心理描写で、SF・サスペンスなど幅広い作品を手がける。代表作ポー一族」「トーマ心臓」「バルバラ異界」など。

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百科事典マイペディア 「萩尾望都」の意味・わかりやすい解説

萩尾望都【はぎおもと】

漫画家。福岡県生れ。大牟田北高卒。在学中より同人誌で活動し,1969年《ルルミミ》でデビュー。上京後《雪の子》《11月のギムナジウム》などを手がけて注目され,1972年《ポーの一族》を発表。少年のまま生き続けることを運命づけられた吸血鬼を描いて,男性読者も獲得した。以後《トーマの心臓》《11人いる!》《スター・レッド》《マージナル》《銀の三角》《残酷な神が支配する》など緻密な構成の長編を発表している。竹宮恵子山岸凉子大島弓子らとともに少女漫画に変革をもたらした〈24年組〉の一人。2012年紫綬褒章受章。
→関連項目漫画

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知恵蔵mini 「萩尾望都」の解説

萩尾望都

日本の女流マンガ家。1949年5月12日、福岡県生まれ。日本デザイナー学院卒業後、69年に「ルルとミミ」でデビュー。72年より「別冊少女コミック」で『ポーの一族』(小学館)を連載し、75年には同作と、SF作品『11人いる!』(小学館)にて第21回小学館漫画賞を受賞した。同時期に連載された『トーマの心臓』(小学館)も人気を博す。竹宮惠子や大島弓子などと共に「花の24年組」と呼ばれ、70年代の少女マンガ黄金期をリードした。SF作品を表彰する「星雲賞」のコミック部門には、80年『スター・レッド』(小学館)、83年『銀の三角』(早川書房)、85年『X+Y』(小学館)と3度選ばれている。以降も97年『残酷な神が支配する』(小学館)で第1回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞、2006年『バルバラ異界』(小学館)で第27回日本SF大賞、11年には第40回日本漫画家協会賞・文部科学大臣賞などを受賞している。12年には少女マンガ家として初めて紫綬褒章を受章した。小説・エッセイ集・童話集なども多数刊行している。

(2016-6-9)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「萩尾望都」の意味・わかりやすい解説

萩尾望都
はぎおもと

[生]1949.5.12. 福岡
漫画家。日本デザイナー学院卒業。 1969年『ルルとミミ』でデビュー。 72年から代表作『ポーの一族』シリーズを『別冊少女コミック』誌に発表。何百年にわたり 14歳の少年のまま生き続けるバンパネラ (吸血鬼) を主人公にしたこの異色作品で多くの読者を魅了し,少女漫画界における地位を不動のものとした。作品はロマンス,ラブ・コメディから SF,ミステリーと幅広い。ほかに『トーマの心臓』,『11人いる!』,『メッシュ』など。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「萩尾望都」の解説

萩尾望都 はぎお-もと

1949- 昭和後期-平成時代の漫画家。
昭和24年5月12日生まれ。44年「なかよし」掲載の「ルルとミミ」でデビュー。47年から「別冊少女コミック」に連載の「ポーの一族」で人気を確立。ほかに「トーマの心臓」「11人いる!」など,SFや少年をテーマにした作品がある。51年小学館漫画賞。平成18年「バルバラ異界」で日本SF大賞。24年紫綬褒章。福岡県出身。大牟田北(おおむたきた)高卒。

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