落札(読み)おちふだ

精選版 日本国語大辞典 「落札」の意味・読み・例文・類語

おち‐ふだ【落札】

〘名〙
① 富くじ入札に当たった札。らくさつ。当たり籤(くじ)。また、富くじや入札に当たること。
雑俳・削かけ(1713)「明て見る・さあ徳兵へどの落札じゃ」
② 転じて、幾つかのもののうちから選んで、きめること。また、そのきめられるもの。
洒落本甲駅新話(1775)「『紀の国がまふ御座りませふ』『あすこはゑへ、サア紀州が落札(オチフダ)落札』」

らく‐さつ【落札】

〘名〙 競争入札で入札した物が手にはいること。入札の結果、その権利を得ること。おちふだ。
※俳諧・西鶴大句数(1677)八「出あふたり不祥てとらす六貫目 かくる小橋の落札の請」

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デジタル大辞泉 「落札」の意味・読み・例文・類語

らく‐さつ【落札】

[名](スル)競争入札で、物や権利が自分の手に入ること。「護岸工事を落札する」

おち‐ふだ【落(ち)札】

富くじや入札で当たった札。落札らくさつ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の落札の言及

【商品市場】より


[取引方法]
 干しするめ,荒茶,干しのりなどの入札会での入札は大量取引方法の一つで,産地問屋などが主催者となり一定の日,一定の場所に多数の業者が集まり札(ふだ)に値段などを書き入れて意思を表示し,主催者に最も有利な値を提示した業者が商品を入手する方式である。入札に参加して希望値を投票することを応札といい,主催者にとって最も有利な条件で応札し,契約を結ぶことを落札という。せり売は,売手1人に2人以上の買手がせり合い,最も高い値段を付けた買手に売る方法で,木材市や卸売市場などで行われている。…

【入札】より

…このように,競争契約は,国や地方公共団体の契約締結方式の原則とされ,その方法として入札が原則とされているのは,相手方の選定にあたり公正が確保できることと,競争者に契約内容を慎重に決定させることができるところに主たる理由がある。 その反面,一般競争入札は,特別の資格を問題にせずだれもが入札に参加できることから,契約の履行が確実に期待できる等の契約条件にふさわしい者(信用できる相手方)が必ずしも落札するとは限らないので,思わぬ損害を被ることがあるとする短所が強調されて,法規定とは異なり,制限付きの一般競争入札(競争入札参加者資格の加重的要件を定めうることを認める〈予算決算及び会計令〉73条および地方自治法執行令167条の5の2参照)または指名競争入札が中心となってきた。しかし,公共事業をめぐるゼネコン等による一連の不祥事に鑑みて,国の場合は7億3000万円以上,特殊法人の場合は24億3000万円以上の工事に係る調達について一般競争入札を採用することとした(1994年1月18日閣議了解〈公共工事の入札・契約手続の改善に関する行動計画について〉)。…

※「落札」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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