蒲庵宗陳(読み)ほあん・そうちん

朝日日本歴史人物事典 「蒲庵宗陳」の解説

蒲庵宗陳

没年:慶長2.1.17(1597.3.5)
生年:天文1(1532)
室町末・安土桃山時代の臨済宗の僧。古渓宗陳ともいう。諡号は大慈広照禅師。越前(福井県)朝倉氏の出身。出家して下野(栃木県)足利学校に学んだのち,大徳寺の江隠宗顕の法を嗣いだ。天正1(1573)年大徳寺の第117世となる。豊臣秀吉帰依を受け,その開基にかかる総見院,海会寺の開山となったが,のち流罪に処せられた。同16年,筑紫への配流に当たり千利休送別茶会を行っているが,これが利休切腹の一因とされている。晩年に帰京し,洛北(京都府)の常楽庵に居した。<著作>『蒲庵稿』<参考文献>桑田忠親『千利休』,大桑斉「天正寺の創建中絶から大仏造営へ」(『大谷学報』63巻2号)

(石井清純)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「蒲庵宗陳」の解説

蒲庵宗陳 ほあん-そうちん

古渓宗陳(こけい-そうちん)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android