蒼天(読み)そうてん

精選版 日本国語大辞典 「蒼天」の意味・読み・例文・類語

そう‐てん サウ‥【蒼天】

〘名〙 (「そうでん」とも)
① 青々とした空。あおぞら大空
懐風藻(751)春日侍宴〈采女比良夫〉「淑景蒼天麗、嘉気碧空陳」
※葉子十行本平家(13C前)一〇「光明蒼天を照らして日輪の光をうばひ」 〔詩経‐王風〕
② 特に、春の空をいう。《季・春》 〔易林本節用集(1597)〕 〔爾雅‐釈天〕
③ 天にいる神。上帝。天帝造物主
将門記(940頃か)「業を纂ぎ基を承くるの王は、此れ尤も蒼天の与ふる所なり」

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デジタル大辞泉 「蒼天」の意味・読み・例文・類語

そう‐てん〔サウ‐〕【×蒼天】

青空。大空。蒼空。
春の空。
天の造物主。天帝。

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普及版 字通 「蒼天」の読み・字形・画数・意味

【蒼天】そう(さう)てん

天。大空。〔詩、王風、黍離〕我を知るは 我が心憂ふと謂ふ 我を知らざるは 我何を求むると謂ふ 悠悠たる天 此れ何人(なにびと)ぞや

字通「蒼」の項目を見る

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「蒼天」の解説

そうてん【蒼天】

東京の日本酒。酒名は、蒼い空のように高く雄大で果てのない酒造り、天に届くようなより旨い酒を目指す思いを込めて命名純米吟醸酒と純米吟醸生酒がある。精米歩合は55%。原料米は五百万石、美山錦。仕込み水は秩父古生層岩盤を掘り抜いた横井戸の湧水蔵元の「小澤酒造」は元禄15年(1702)創業所在地は青梅市沢井。

そうてん【蒼天】

佐賀麦焼酎。酒名は、佐賀平野の麦畑に豊かな恵みを与えてくれる造物主である「蒼い大空」にちなみ命名。県産の二条大麦を白麹で仕込んだ醪(もろみ)を減圧蒸留する。原料は麦、麦麹。アルコール度数25%。蔵元の「窓乃梅酒造」は元禄元年(1688)創業。清酒「窓乃梅」の醸造元。所在地は佐賀市久保田町大字新田。

そうてん【蒼天】

岩手の日本酒。原料米を40%まで磨き上げて南部杜氏が醸造する辛口の大吟醸酒。原料米は山田錦。仕込み水は胆沢川の伏流水。蔵元の「天瓢」は明治期に創業し、昭和47年(1972)株式会社設立。平成20年(2008)「岩手銘醸」に商標権・営業権を譲渡。蔵は奥州市水沢区立町にあった。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

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