蕾・莟(読み)つぼみ

精選版 日本国語大辞典 「蕾・莟」の意味・読み・例文・類語

つぼみ【蕾・莟】

〘名〙 (動詞「つぼむ(蕾)」の連用形の名詞化)
① 花の、まだ花弁が咲き開かないもの。
万代(1248‐49)春上「白妙の花のつぼみをめにかけていそぢの峯をおりぞわづらふ〈藤原俊頼〉」
② 将来が期待されるが、まだ一人前でない年ごろの人。
浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)上「御養子ぶんの約束にてつぼみからとる花嫁子」
読本・椿説弓張月(1807‐11)後「賤しき腹に寄生(やどりき)の、可惜(あたら)(ツボミ)を凋(しぼま)して」
③ 特に、処女のこと。〔新時代用語辞典(1930)〕
④ のしあわびをいう女房詞
女中詞(元祿五年)(1692)「〈ほそひらめ つぼみ〉 のし」

つぼ・む【蕾・莟】

〘自マ四〙 (「つぼむ(窄)」と同語源) 蕾が生ずる。花が開く前の蕾の状態でいる。
※高遠集(1011‐13頃)「さくらばなつほめるほどはのどけくてひらけばのちのなげきをやせむ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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