薄薄(読み)ウスウス

デジタル大辞泉 「薄薄」の意味・読み・例文・類語

うす‐うす【薄薄】

[副]
はっきりとではなく、いくらか意識されるさま。おぼろげに。「前から薄薄気づいてはいた」
色・光・密度などが薄いさま。うっすらと。かすかに。
「どこかで落葉いている煙が…―とあたりに立ち迷った」〈万太郎春泥
[類語]ほのかかすかほんのりうっすらおぼろげ淡いよう杳杳ようようようとして暗い薄暗いほの暗い小暗い暗い小暗がり手暗がり真っ暗暗然冥冥漠然ぼんやりぼうっとぼうとぼやっと不鮮明もやもや霞む見えにくい陰る曇るおぼろかき曇るぼやけるぼけるかすれる朦朧もうろうどろん不透明ほの見えるしょぼつくしょぼしょぼ茫茫ぼうぼう不可視

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「薄薄」の意味・読み・例文・類語

うす‐うす【薄薄】

〘副〙
① (多く「と」を伴って) 繊細でいかにも厚みを感じさせないさま。
※中華若木詩抄(1520頃)中「白紵を以て、いかにもうすうすと、春衣をこしらゆるぞ」
② (多く「と」を伴って) 色の濃さ、光の強さ、物の鮮明度、密度などが少ないさま。うっすらと。かすかに。ほのかに。
※三体詩幻雲抄(1527)「薄暮は薄は迫也暮に迫るの義也又は只うすうすとした暮のたそがれ時と云やうな心にても面白ぞ」
浮世草子・好色一代女(1686)六「人顔のうすうすと見へし夕暮を」
③ (おもに「と」を伴わない形で) 事情などがはっきりはしないが、幾分わかっているさま。おぼろげに。
※浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)上「ていしゅうすうす見しりが有ふ」

はく‐はく【薄薄】

〘形動〙 きわめて薄いさま。

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