薄青(読み)うすあお

精選版 日本国語大辞典 「薄青」の意味・読み・例文・類語

うす‐あお ‥あを【薄青】

〘名〙
染色の名。青色の淡いもの。空色
※字鏡集(1245)「縹 ハナダ ウスアヲ アヲシ」
② 織り色の名。経(たていと)が緑、緯(よこいと)が黄。麹塵(きくじん)
平家(13C前)四「うすあをの狩衣のしたに萌黄威(もえぎをどし)の腹巻をきて」
③ 襲(かさね)色目の名。表が薄青、裏が白。そのほか、表が薄青、または黄青、裏が青。また表裏ともに薄青などの説もある。
④ かすかに青みを帯びた色。
宗湛日記‐慶長四年(1599)三月三日「かねの色はうす青、白けたるやうにして」

うす‐あお・い ‥あをい【薄青】

〘形口〙 うすあを・し 〘形ク〙
① 薄い青色である。薄い藍色である。
※永日小品(1909)〈夏目漱石火鉢「時々薄青(ウスアヲ)い焔が炭の股から出る」
② 薄い緑色である。
※全九集(1566頃)六「目の色の分別〈略〉うす青きは地黄丸にて補へ」

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デジタル大辞泉 「薄青」の意味・読み・例文・類語

うす‐あお〔‐あを〕【薄青】

かすかに青みを帯びている色。
染め色の名。淡い青色。空色。古代中世では淡い緑色をいった。
織り色の名。縦糸は青、横糸は白。
かさねの色目の名。表は薄青、裏は白。また、表は縦糸が白、横糸が青、裏は薄青。

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