虎ノ門ヒルズ(読み)とらのもんひるず

知恵蔵 「虎ノ門ヒルズ」の解説

虎ノ門ヒルズ

2014年6月11日にオープンした、東京都港区虎ノ門にある超高層ビル名称。店舗やオフィスホテル住宅などを配した複合施設であり、六本木ヒルズや表参道ヒルズほか多数の不動産を都内などに所有・運営する森ビル株式会社が開発し運営している。
東京を始め、日本の多くの都市は太平洋戦争空襲により、壊滅的な被害を受けた。この戦災復興のために各地で都市計画が進められ、東京にもいくつかの計画道路などが構想された。このうち、東京都江東区有明から、新橋・虎ノ門を経て、赤坂見附四谷を通り、水道橋を抜けて神田に至る、総延長約14キロメートルの道路計画が環状第2号線である。この道路は首都の中心部を貫通するため、民有地の収用などが難航し、計画が大幅に遅滞していた。1989年に立体道路制度が創設されたことにより、道路の区域を立体的に定めてその上下に建築物を建設できるようになり、当地にも適用が検討された。98年にこの制度を適用した、道路事業と再開発事業を合わせた環状第2号線の新橋・虎ノ門地区の都市計画が決定した。この虎ノ門街区に当たるのが虎ノ門ヒルズである。このため、同ビルの地下にも環状2号線が通り、その地下トンネル部分への入り口近辺に設けられている。
同ビルのフロア構成は、1~4階がレストランなどの商業エリア、4~5階には最大2000人収容のホール、6~35階はオフィスエリアとなっている。37階にスパを配し、46階まではレジデンスとして分譲や賃貸の居住エリア、47~52階にはハイアット系のホテル「アンダーズ東京」がオープンしている。ドラえもんをもとにした、耳があるモノクロ模様のネコ型ロボット「トラのもん」がビルのマスコットを務める。

(金谷俊秀  ライター / 2014年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

知恵蔵mini 「虎ノ門ヒルズ」の解説

虎ノ門ヒルズ

東京都が施行し森ビル株式会社が建築する、超高層棟を中心とした再開発施設の名称。2011年4月に着工され、14年5月に完成予定。所在地、東京都港区虎ノ門一丁目23番1号~4号。敷地面積1万7069平方メートル、延床面積24万4360平方メートル。東京・虎ノ門から新橋を結ぶ「幻のマッカーサー道路」と言われた「環状2号線」(東京都市計画道路幹線街路環状第2号線)の再開発計画が含まれ、環状2号線は立体道路制度の活用により建築物の地下を貫通する。中心施設となる超高層棟は、地上52階・地下5階・塔屋1階で、高さは247メートル。都内では東京ミッドタウンに次ぎ2番目に高い建物となる。内部には、商業施設、オフィス、ホテル(アンダーズ東京)、住宅、カンファレンスが入る。

(2014-3-11)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「虎ノ門ヒルズ」の解説

虎ノ門ヒルズ

東京都港区虎ノ門にある複合施設。2014年6月開業。47階建の高層ビルで、ホテル、住宅がある上層階、オフィスのある中層階と、商業施設のある下層階からなる。フロア面積約3300平方メートルの大型カンファレンス施設「虎ノ門ヒルズフォーラム」がある。

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