蛭ヶ小島(読み)ヒルガコジマ

デジタル大辞泉 「蛭ヶ小島」の意味・読み・例文・類語

ひる‐が‐こじま【蛭ヶ小島】

蛭ヶ島

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「蛭ヶ小島」の意味・わかりやすい解説

蛭ヶ小島
ひるがこじま

静岡県伊豆国市土手和田(どてわだ)にある史跡。比留島(ひるしま)、蛭が島ともいわれた。源頼朝(よりとも)が約20年間配流された所で、ゆかり記念碑や頼朝と北条政子の像も建てられている。狩野(かの)川の沖積地である田方平野に位置するが、狩野川の旧流路の中州のような島であると考えられ、周辺はヒルの多い低湿地帯であったといわれる。弥生(やよい)時代から古墳時代にかけての遺跡が発掘され、史跡公園となっている。

[北川光雄]

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百科事典マイペディア 「蛭ヶ小島」の意味・わかりやすい解説

蛭ヶ小島【ひるがこじま】

〈ひるがしま〉とも。源頼朝伊豆配流(はいる)の地。現在の静岡県韮山(にらやま)町(現・伊豆の国市)内にあったが,明確な場所は未詳。当時いくつかの分流をなしていた狩野(かの)川の旧河道中の中洲の一つとみられ,ヒルが多い低湿地とも伝える。頼朝は平治の乱後に捕らえられ,1160年伊豆に流されて20年余の配流生活を送る。《吾妻鏡》養和1年(1181年)2月18日条に〈蛭島〉,物語類では《平治物語》に〈蛭が小島〉,《平家物語》に〈蛭島〉,《源平盛衰記》《義経(ぎけい)記》に〈蛭が島〉〈蛭小島〉とみえる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蛭ヶ小島」の意味・わかりやすい解説

蛭ヶ小島
ひるがこじま

静岡県東部,伊豆半島狩野川の中流域にある旧跡。伊豆の国市にある。平治の乱 (1159) ののち源頼朝が幽閉された地として有名。地名は狩野川とその支流に挟まれた低湿地のなかにあり,小高い小島のような土地であることに由来する。

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