蟠竜湖（読み）ばんりゅうこ

日本大百科全書(ニッポニカ)

蟠竜湖
ばんりゅうこ

島根県西部、益田(ますだ)市の日本海沿岸にある堰止(せきとめ)湖。海岸との距離約750メートル。面積1.3平方キロメートル。日本海に注ぐ益田川、高津(たかつ)川が流出する土砂が季節風で吹き寄せられ、海岸隆起も作用してできたもの。水深は深い所で10メートルに達する。湖名は、竜が蟠(わだかま)るような形をしていることから名づけられ、中央がくびれ、上の湖、下の湖とよばれる。コイ、フナ、ウナギなどが生息し、コイの養殖が行われている。蟠竜湖県立自然公園に指定されている。

［野本晃史］

[参照項目] | 堰止湖 | 高津川

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

日本歴史地名大系

蟠竜湖
ばんりゆうこ

• 島根県：益田市
• 蟠竜湖

上の湖・下の湖からなる堰塞潟湖。高津川と益田川により流下した土砂が、季節風によって吹寄せる風成と隆起現象で湧水をたたえたもの。上の湖は周囲四キロ、面積八・三ヘクタール、下の湖は周囲二・一キロ、面積三・五ヘクタール、水深は最深部で一二メートル、石見地方最大の湖。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

蟠竜湖
ばんりゅうこ

島根県西部，益田市高津にある淡水湖。蟠竜湖県立自然公園に属する。周囲 6km。海岸砂丘の内側にある潟湖で，上ノ湖と下ノ湖の2つから成る。ジュンサイ，ヒツジグサ，ヒシなどが生育し，付近の吹上の松原にはクロマツの純林がある。柿本人麻呂をまつる柿本神社，万葉植物公園も近い。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典