行列三重（読み）ギョウレツサンジュウ

デジタル大辞泉

ぎょうれつ‐さんじゅう〔ギヤウレツサンヂユウ〕【行列三重】

歌舞伎下座音楽の一。数人合奏の三味線に大拍子・双盤などの入るにぎやかなもの。大名の行列に使う。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ぎょうれつ‐さんじゅう ギャウレツサンヂュウ【行列三重】

〘名〙

① 浄瑠璃の曲節の一つ。大名行列や練物の行進に用いる華麗な旋律で、「仮名手本忠臣蔵」八段目の道行の中などに用いる。

② 歌舞伎下座音楽の一つ。①と同様な旋律の三味線の合奏に太鼓などを加えたにぎやかな鳴物。「実録先代萩」の「水戸街道」など。行列の合方。

※黄表紙・廬生夢魂其前日（1791）「わかいしゅ、のりものやれといふをきっかけに、ぎゃうれつ三ぢうになり」

出典　精選版 日本国語大辞典