裙子(読み)くんし

精選版 日本国語大辞典 「裙子」の意味・読み・例文・類語

くん‐し【裙子】

〘名〙 =くん(裙)
※首が落ちた話(1918)〈芥川龍之介〉中「第一に現はれたのは、彼の母親のうすよごれた裙子(クンシ)である」

くん‐す【裙子】

〘名〙 =くん(裙)
※六物図抄(1508)「裙子は涅柈僧と云て下にきる物也」

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デジタル大辞泉 「裙子」の意味・読み・例文・類語

くん‐す【×裙子】

僧侶がつける、黒色ひだの多い下半身用の衣服くん内衣ないえ。こしごろも。

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世界大百科事典(旧版)内の裙子の言及

【直綴】より

…腰から下は裙の遺形ともいうべき襞(ひだ)がある。褊衫は両袖があり,身ごろもを合わせ,わき下をひもで結んで用いた上衣で,すでに北魏ころに中国で作られ,裙は裙子(くんす)ともいい,襞の多い腰衣でもとは腰にまきつけて用いた。十徳【堀池 春峰】。…

【法衣】より

袈裟(けさ)も広義には法衣に属するが,狭義には袈裟の下に着る衣服を法衣とか衣(ころも)といい,その種類や着衣の様式,材質,色合いは多種多様である。(1)褊衫(へんさん)という短衣の上着に,裙子(くんす)という下裳を着ける様式。仏教伝来以来あり,鎌倉時代には主として禅家の間で上下を縫い合わせた直綴(じきとつ)を着用するようになった。…

※「裙子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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