複合家族(読み)ふくごうかぞく

百科事典マイペディア 「複合家族」の意味・わかりやすい解説

複合家族【ふくごうかぞく】

家族構成分類の一つ。一子による家族継承の形を取らずに,複数の子どもたちが結婚後も同居する形態。その具体像はさまざまだが,父の死後既婚子夫婦ごとに分裂する傾向があり,拡大と分裂を繰り返す。遺産を子どもたちが共同管理し,家族が分裂する際に均等配分するが,父の死と分裂との間の時間には長短がある。家族の構成員を量的に確保することで家族の崩壊衰退を防ぐこと,また子が一人前になる前に親が死亡する場合にも兄弟による世代内扶養が行われることなど,機能的な家族形態である。
→関連項目核家族

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「複合家族」の意味・わかりやすい解説

複合家族
ふくごうかぞく
joint family

広義には,夫婦とその未婚子女から成る核家族を除くすべての家族をいう。しかし通常はむしろ狭義に用いられ,単系出自による複数の兄弟または姉妹それぞれ配偶者をもちながら親たちと同居している家族形態をいう。

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