褒じ(読み)ほうじ(英語表記)Bao-si; Pao-ssu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「褒じ」の意味・わかりやすい解説

褒じ
ほうじ
Bao-si; Pao-ssu

中国西周末の幽王寵姫。幽王の寵を得て妃となったが,怪異な出生伝説をもち,また笑うことのない女性であった。そのため王は,彼女を笑わせることに心を砕いたあげく,外敵侵入もないのにのろしを上げ,諸侯を集合させた。急遽集った諸侯が外敵もなく茫然としているさまを見た彼女は,初めて笑ったという。のち王は申后と太子宜臼 (→平王 ) を廃して,褒じとその子伯服をこれに代えようとしたので,申侯が怒って幽王を攻撃した。幽王はのろしを上げたが諸侯は集らず,殺され,西周は滅亡したという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android