西山派(読み)セイザンハ

デジタル大辞泉 「西山派」の意味・読み・例文・類語

せいざん‐は【西山派】

浄土宗一派法然弟子で、京都の西山善峰寺にいた証空を祖とする。

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精選版 日本国語大辞典 「西山派」の意味・読み・例文・類語

せいざん‐は【西山派】

〘名〙
① 浄土宗の四派の一つ。法然上人源空の弟子、証空(西山上人)を祖とするもの。古くは西谷(せいこく)流、深草流、東山流嵯峨流の四流に分かれ、のち、さらに五流、六流と分かれた。現在は西谷・深草両派の法系を継ぐ西山浄土宗・浄土宗西山禅林寺派・浄土宗西山深草派の三派がある。
② 一九二五年に結成された中国国民党右派の集団

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「西山派」の解説

西山派(せいざんは)

西山会議派ともいう。1925年,北京郊外西山で開かれた中国国民党中央執行委員会に参加した右派分子一派をいう。1924年の国民党1全大会で採択された新方針に反対する中央執行委員によって開かれ(戴季陶(たいきとう)中心),反ソ,反共,反左派の決議を行い,革命闘争を否定し,本部上海に置いた。当時は広東の国民党にはたいした影響がなかったが,しだいに国民党を裏面から右傾化させる力となった。

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百科事典マイペディア 「西山派」の意味・わかりやすい解説

西山派【せいざんは】

中国で第1次国共合作に反対した中国国民党右派の一派。孫文死後戴季陶らを中心に1925年11月,北京郊外西山に会し,反ソ反共を決議した。以後本部を上海に置き,国共分離に暗躍し,その実現後に復党して元老的地位についた人が多い。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「西山派」の意味・わかりやすい解説

西山派
せいざんは

源空 (法然) の門下善恵房証空を派祖とする浄土宗の一派。源空から奥伝を受け,その没後山城の西山三鈷 (こ) 寺に住して宗義をあげたのでこの名がある。証空の門下に浄音 (西谷流) ,円空 (深草流) ,証人 (東山流) ,道観 (嵯峨派) の四哲があって,それぞれ一派を開いた。

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世界大百科事典(旧版)内の西山派の言及

【浄土宗】より

…白旗,藤田,名越の3派は関東に,他の3派は京畿に広まったが,後世にまで存続したのは白旗,藤田,名越,一条の4派であった。鎮西派の京都進出が始まったころ京都で勢力があったのは西山派であるが,鎮西派は,自派が法然の教えを守り,正統の宗義を相承していると主張して,進出をはかった。法然を元祖,弁長を二祖,良忠を三祖とする三代相承の法統は,この鎮西派によってうちたてられた。…

※「西山派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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