西式健康法(読み)にししきけんこうほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「西式健康法」の意味・わかりやすい解説

西式健康法
にししきけんこうほう

1927年に西勝造 (1884~1959年) によって創始されたもの。運動療法,食事療法,物理療法などを組み合わせてある。公表当時,西は東京市役所の土木技師であったので,人体に対する考え方も力学的観点からきている。運動療法は「6大法則」と呼ばれるもので,主として背骨のゆがみを矯正し,毛細血管の循環を促して,病気の予防・治療をしようとするもの。以下の6種のものである。 (1) 平床寝台利用。 (2) 硬枕 (半円筒形の木枕) 利用。 (3) 金魚運動──仰臥して金魚が泳ぐときのように身体をくねらせる。 (4) 毛細管作用発現法──仰臥して手足心臓より上にあげて,細かく振動させる。 (5) 合掌合蹠 (せき) 法──手掌と足の裏を合わせて前後に動かす。 (6) 背腹運動──背と腹を同時に動かしながら健康になることを念じる。この前に 11種の準備体操がある。以上のものを,毎日朝夕2回約3年間実行すると,健康で長寿が得られるとする。食事療法としては,生水・柿葉の飲用,生食療法などを行なう。物理療法には,はだか療法,温冷浴などがある。

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