西村賢太(読み)ニシムラケンタ

デジタル大辞泉 「西村賢太」の意味・読み・例文・類語

にしむら‐けんた【西村賢太】

[1967~2022]小説家東京の生まれ。中学卒業後は日雇いなどで生計を立てながら、平成15年(2003)より小説を書き始める。「苦役列車」で芥川賞受賞

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知恵蔵mini 「西村賢太」の解説

西村賢太

小説家。1967年7月12日、東京都生まれ。中学卒業後、様々な仕事を経て、2004年に短編小説『けがれなき酒のへど』(幻冬舎)が文芸誌「文學界」(文藝春秋)に掲載され文壇デビュー。05年、『どうで死ぬ身の一踊り』(講談社)が第134回芥川賞候補・第19回三島由紀夫賞候補となる。06年、「一夜」(『どうで死ぬ身の一踊り』に併録)が第32回川端康成文学賞候補となり、07年、『小銭をかぞえる』(文藝春秋)も第138回芥川賞候補となる。同年、『暗渠の宿』(新潮社)が第29回野間文芸新人賞を受賞。09年、『廃疾かかえて』(新潮社)は二度目の川端康成文学賞候補となった。11年、『苦役列車』(新潮社)で第144回芥川賞を受賞し、以降、メディアに多く登場している。大正時代の私小説作家・藤澤清造を敬愛しており、12年には藤澤の作品を編纂し、解説も加えた『藤澤清造短編集』(新潮社)が出版された。

(2014-2-25)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「西村賢太」の解説

西村賢太 にしむら-けんた

1967- 平成時代の小説家。
昭和42年7月12日生まれ。中学校卒業後,アルバイトなどで生計をたてる。平成15年同人誌「煉瓦」に参加して小説を書きはじめ,「群像」「野性時代」「新潮」などに作品を発表。19年「暗渠の宿」で野間文芸新人賞。「どうで死ぬ身の一踊り」「小銭をかぞえる」が芥川賞候補,「一夜」「廃疾かかえて」が川端康成文学賞候補。23年,その日暮らしの港湾労働で生計をたてる19歳の孤独貧困をえがいた「苦役列車」で芥川賞を受賞。東京都出身。著作はほかに「随筆集 一私小説書きの弁」「人もいない春」など。

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