角ぐむ(読み)ツノグム

デジタル大辞泉 「角ぐむ」の意味・読み・例文・類語

つの‐ぐ・む【角ぐむ】

[動マ四]草木の芽が角のように出はじめる。あしおぎすすき真菰まこもなどに多くいう。
「―・むあしのはかなくて枯れ渡りたる水際に」〈栄花・岩蔭〉
[類語]芽吹く芽生える芽ぐむ萌える萌え出る萌え立つ芽差す・芽を吹く・芽が出る芽を出す兆す芽出し芽立ち芽生え発芽出芽発根萌芽実生みしょう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「角ぐむ」の意味・読み・例文・類語

つの‐ぐ・む【角ぐむ】

〘自マ四〙 (「ぐむ」は接尾語)
① 草木の芽が出始める。葦(あし)・荻(おぎ)・薄(すすき)真菰(まこも)などについていうことが多い。めばえる。めぐむ。《季・春》
曾丹集(11C初か)「三島江につのぐみわたる蘆の根の一よばかりに春めきにけり」
俳諧・雑話抄(1754)「一芦角組 草のつのぐむ、皆春也」
② その気になり始める。感情がたかぶってくる。
浄瑠璃・苅萱桑門筑紫𨏍(1735)一「早く此心を察せよと、いふに角(ツノ)ぐむ鬼蔵人」
談義本銭湯新話(1754)序「悋気の角(ツノ)ぐむ、あしき女の身の上物語(ばなし)

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