角膜細菌性感染症(読み)かくまくさいきんせいかんせんしょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「角膜細菌性感染症」の意味・わかりやすい解説

角膜細菌性感染症
かくまくさいきんせいかんせんしょう

鉄片などの異物による角膜への外傷コンタクトレンズ装用によって,角膜上皮細胞やボーマン膜の損傷部に細菌が侵入して発症する。急性に発症し,激しい眼痛を訴え,視力低下を来す。眼瞼はふくれ,結膜には強い充血と浮腫 (ふしゅ) が見られる。ソフトコンタクトレンズの連続装用者は,同レンズの終日装用者の約 10倍も角膜感染症の発症が多いとされる。終日装用では就寝時にレンズをはずすことによってコンタクトレンズによる創傷の治癒が見られるが,連続装用では目が休まる暇もなく,また軽度の角膜障害があっても気づかないことが多い。レンズに汚れがあれば細菌感染を起こす危険性も高くなる。疲労や糖尿病などの持病があると抵抗力は低下しており,感染が誘発されやすくなり,通常は病原性を発揮しないような弱い細菌にも侵されることがある。

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