言絶ゆ(読み)コトタユ

デジタル大辞泉 「言絶ゆ」の意味・読み・例文・類語

こと・ゆ

(ふつう「ことたえて」の形で副詞的に用いる)言語に絶する。
「生ける代に我はいまだ見ず―・えてかくおもしろく縫へる袋は」〈・七四六〉
言葉を交わし合うことがなくなる。交際が絶える。
「―・えて、二十余日はつかよかになりぬ」〈かげろふ・中〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「言絶ゆ」の意味・読み・例文・類語

こと【言】 絶(た)

① (「ことたえて」の形で副詞的に用いる) 言語に絶する。言うにいわれない。ことばで言い表わしようもない。
万葉(8C後)四・七四六「生ける世に吾(わ)はいまだ見ず言絶(ことたえ)てかくおもしろく縫へるふくろは」
② ことばを交すことが絶える。また、文通がとだえる。交際がなくなる。
※万葉(8C後)一四・三五〇一「安波峯(あはを)ろの峯(を)ろ田に生(お)はる多波美蔓(たわみづら)引かばぬるぬる吾(あ)を許等(コト)な多延(タエ)

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