計量トレーサビリティー(読み)けいりょうとれーさびりてぃー(英語表記)metrological traceability

知恵蔵 「計量トレーサビリティー」の解説

計量トレーサビリティー

計測結果が、国際または国家標準のような適切な標準に対して、切れ目のない比較校正連鎖によって関連付けられているという性質のこと。測定標準統一普及については、従来上位から下位への標準伝達の道筋整備(いわゆる標準の供給)が図られてきていたが、トレーサビリティーの考えは、この道筋を下から上へたどって不確かさを確認することに重点を置く。ここで使用される測定標準と校正のつながりを計量トレーサビリティーの連鎖という。従来は単にこれをトレーサビリティーと呼んでいたが、食品や工業製品のトレーサビリティー(履歴管理)と区別するために計量トレーサビリティーと呼ぶこととなった(誤解の恐れがない場合には単にトレーサビリティーと略してもよい)。

(今井秀孝 独立行政法人産業技術総合研究所研究顧問 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android