記事文(読み)きじぶん

精選版 日本国語大辞典 「記事文」の意味・読み・例文・類語

きじ‐ぶん【記事文】

〘名〙 文章種類の一つ。事実事物を主として叙述する文。記実文記事
小学読本(1884)〈若林虎三郎〉三「此の画に就きて十分時間に一の記事文を綴ることを試みよ」
[補注]明治期には、漢字片仮名まじりの漢文訓読体の文章で、学校作文教育教材にも採用され、模範文例集も数多く出版されるなど、これを学ぶことが重要視された。

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デジタル大辞泉 「記事文」の意味・読み・例文・類語

きじ‐ぶん【記事文】

事実の記述を主とする文章。また、その文体。記実文。記事。

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世界大百科事典(旧版)内の記事文の言及

【文章】より

…しかし一般に文章というときは,書きことばで文の長く連続した散文形式のものをさす。これらの文章は,その執筆目的から,特定の相手と交信するための文(書簡文),事実を記録し報道するための文(記事文),知識を秩序だてて保存し解説するための文(解説文),読み手に味わわせ考えさせ行動させるための文(文芸作品や論説文)等に分けられようが,その主題の展開法,段落構造については,書簡文に起筆・問候・本文・結尾・署名・宛名・追伸と列序する書式があるほか,漢詩で起・承・転・結,仏経で序分・正宗分・流通分,また西洋修辞学(レトリック)で序論・説話・証明・結論,また冒頭・本文・結尾などの区分が一般に説かれる。知的な内容の文章にあっては特に,理解を容易にするために,展開の標準形式が定まっていることは必要である。…

※「記事文」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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