許由巣父(読み)きょゆうそうほ

精選版 日本国語大辞典 「許由巣父」の意味・読み・例文・類語

きょゆう‐そうほ キョイウサウホ【許由巣父】

〘名〙 (「許由」も「巣父」も、中国古代の伝説上の高士) 聖天子と仰がれた堯(ぎょう)帝が、許由の高士であることを聞いて天下を譲ろうと言うと、許由は、汚れたことを聞いたとして、潁水(えいすい)で耳を洗い、箕山(きざん)に隠れた。また、巣父も、堯から天下を譲られようとして拒絶した高士であったが、耳を洗っている許由を見て、そのような汚れた水は牛にも飲ませることができないと言って、引いていた牛を連れて帰った、という故事栄貴を忌み嫌うたとえ。また、その故事を描いた画題

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「許由巣父」の意味・読み・例文・類語

許由きょゆう巣父そうほ

許由潁水で耳のけがれを洗い落としているのを見た巣父が、そのような汚れた水は牛にも飲ませられないとして牛を連れて帰ったという、「荘子」逍遥遊・「史記」燕世家などにみえる故事。栄貴を忌み嫌うことのたとえ。また、その故事を描いた画題。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android