誘導行政(読み)ゆうどうぎょうせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「誘導行政」の意味・わかりやすい解説

誘導行政
ゆうどうぎょうせい

望ましい方向に行政対象の行動を導いていくスタイルの行政活動。許認可行政給付行政とも重なり合うが,政策実施手段だけでなく,望ましい政策の目的やビジョンの作成・立案の在り方も含む用語である。日本の経済・産業政策は,誘導行政の好例である。経済計画や産業ビジョンの立案過程では,各界からの参加者が審議会での政府案の検討・作成に携わるが,この過程を通じて参加者間に緩やかな合意がもたされる。そしてその実施段階では,強制的な手段を用いることなく,政策融資や税制上の優遇措置などの支援的手段により誘導するというわけである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android